ハセガワ:1/35 メカトロチューブ1号(うすみどり&みどり 2体セット)
メカトロウィーゴのデザイナーの小林和史氏によるデザインのレトロ感あふれる2脚型歩行ロボットのプラモデルです。
薄緑色を基調としたタイプと、濃い目の緑色を基調としたタイプの2体が入っています。
緑色の方を組み立ててみた
どことなくレトロ感を感じる魅力のあるデザインです。
操縦者のフィギュア以外は基本的に接着剤不要のスナップフィットキットですが、極小サイズのフックなどは接着推奨というか、接着必須です。
外観は素晴らしいのですが、反面、可動に関しては非常に残念なことになっています。
首は3か所で可動しますが、根元と真ん中は上下にのみ可動で、横ロールなどはないので正面を向いたままとなります。
顔に見える部分はボールジョイント接続ですが、可動域は狭めでわずかに角度を付けられる程度です。
腕は肩の接続部がボールジョイントで多少の角度がつけられますが、上腕部や肘の関節部にロール軸はなく、肘も90度程度曲げられるくらいであまり動きに表情は付けられません。
爪部分は画像くらいまでしか開かず、棒状の物を持たせられるくらいです。
胴体部は完全固定で一切動かすことはできません。
首を左右に振ることができないのと合わせて、ボディは正面を向いたまま固定なので動きに表情がつけられません。
脚は股関節の接続部がボールジョイント接続で軽くハの字に開けるくらいです。
そして一番の問題点が膝で、ここは胴体と同じく完全固定で一切動かすことが出来ません。
膝が曲がらないので操縦者が乗り込むときの降着姿勢がとれないのが本当に残念です。
足首は申し訳程度の可動ですが、膝が固定のために脚自体がほとんど可動しないので必要十分な接地性能があります。
結論として、可動は必要最小限の申し訳程度で、ロボットの可動プラモというよりは多少動きに変化を付けられるディスプレイモデルと割り切った方がいいです。
かなり厳しい評価ですが、それは1/35の可動ロボットとして期待して購入した場合であって、最初から可動は飾り程度のディスプレイモデルと割り切っていれば十分に満足のいく出来のプラモデルであることは保証します。
斜め後ろから
うすみどりいろとは内部フレームと装甲の色が逆になっていて、白や灰色のパーツは両方ともに同じです。
可動に関しては残念なところが多いですが、パーツ構成はけっこう面白く、組み立て甲斐のあるプラモデルです。
操縦者は笑顔が眩しいお姉さん
組み立ての際に微調整は必須になりますが、操縦者がしっかりと操縦桿を握っているポーズなのはさすがはハセガワといったところでしょうか。
昔のタイプのタミヤのMMシリーズの兵隊さんたちと同じように組み立ての際のダボなどは無いので自分で手足などの角度を調節して接着する必要がありますが、現物合わせで組み立てればそこまで難しくはないと思います。
一気に組み立てようとすると失敗しやすいので、まずはシートとステップに合わせて胴体と脚を接着して十分に乾燥・硬化させてから腕を操縦桿に合わせて接着すればいいです。
めんどくさがって一度に手足をくっつけようとすると失敗の元ですよ。
箱絵と同じ絵柄ですが、マニュアルの表紙を
1957年に国産の2脚歩行ロボットが発売された世界線の日本・・・という設定だそうです。
ボックスアートの巨匠の上田信氏による昭和レトロ感あふれるイラストが素晴らしいです。
同じ1/35のエグゾフレームと並べて
エグゾフレームの方が小型ですが、エグゾフレームが異星からの技術提供で作られたロボットなのに対して、このメカトロボット1号は純国産技術100%で設計製造された小型ロボットだと考えれば大きさに関しては違和感はない・・・はず?
職人気質の日本なので、この世界線ではそのうち小型化もされることでしょう。
操縦者がメカトロボット1号の方が大きく見えるのは操縦席が前にあるからそう見えるだけで、操縦者の大きさはどちらも同じくらいです。
操縦席が機体前方にあるのは、このメカトロボット1号が自動車やバイクなどの乗り物の延長線で設計製造されたからでしょう。
エグゾフレームは作業用機械の延長なので、作業性や安全面とかを考慮して機体の後方に操縦席が設置されていると。
そういう風にいろいろと考察してみると面白いですよね。
tamashiiガールのaoiさんと並べて
それなりに存在感のある大きさです。
マイバッハエンジンを運ぶメカトロボット1号
縮尺が同じ1/35なのでタミヤの1/35MMシリーズの小物を使って遊べます。
可動が残念でも、割り切って情景的に遊べば問題なしです。
ジャーマングレーに塗ってドイツ仕様とかにしても面白そうですね。
とまぁ、とりあえず本日はこんな感じです。
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